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Lippy Lip Bacharach

Burt_bacharack_lippy ディオンヌからの橋渡しでバカラックのコンピをご紹介する。

 ジャケットが脱力。
 いっとき、脳からアルファ波が出るヒーリングミュージックというのが流行ったが、そういう類のCDのジャケットってこんな感じのが多かった。あと「オルゴールで聴くユーミン」といった類のやつね。

 しかしこいつむしろ脳内からドーパミンが出まくる、激ヤバいコンピレーションになっている。見かけにだまされては火傷を負う。

Lippy Lip Bacharach various (Polydor UICY-1380)

 音源はポリドール。それだけでバカラックのカバー集を作ろうという企画がすごいが、実はジェームス・ブラウンがバカラック好きだと気がついた時点でこの企画はできた!だったのかもしれない。

 まずは全曲リスト。

Trains And Boats And Planes / Astrud Gilberto
Donne-Moi Ma Chence / Sophia Loren
Questo Amore E'Per Sempre / Dalida
(There's) Always Something There To Remind Me / Lou Christie
Mike It Easy On Yourself / Connie Francis
Alfie / Jerry Butler
This Girl's In Love With You / Marva Whitney
Raindrops Keep Falling On My Head / Roy Ayers
A Message To Michael / James Brown
What The World Needs Now Is Love / James Brown
THis Guy's In Love With You / Willie Bobo
Any Day Now / James Brown
Don't Make Me Over / Lyn Collins
Reach Out For Me / Lyn Collins
This Empty Place / The Fortunes
Wives And Lovers / Wes Montginery
In The Lnad Of Make Believe / Dusty Springfield
(They Long To Be) Close To You / Jimmy Smith
Keep Me In Mind / Patty Page

 JBが3曲、リン・コリンズ2曲、マーバ・ホイットニー1曲。
 JBはメロディよりリズムの人だというイメージが強いが、この嗜好をみると彼のメロディ好きがわかるような気がする。

 さらにこのCDではジェリー・バトラー、そしてロイ・エアーズからジミー・スミスといったジャズ/R&Bフィールドの黒人が幅をきかせている。
 もちろんパティ・ペイジから、なんとソフィア・ローレン(「黄金の七人」のアルマンド・トロヴァヨーリによる編曲と演奏!)いった白人勢もスパイスを加える。

 せっかくなのでコニー・フランシスのものを貼り付けておく。ウォーカー・ブラザースとは対極の歌いかたがおもしろい。

Make It Easy On Yourself / Connie Francis


 解説が充実しており、収録曲の全ジャケットデータ(もちろんLPから取っているものだけ)付で坂口修さんが丁寧に曲紹介をしている。

 冒頭に書いた通り、このCD、ジャケットを見て「日曜日の柔らかい日差しの午後にバカラックを」気分で買った人は相当に火傷するんじゃないのかと思う。
 一曲一曲に興味を持つ人にはおもしろさ充分だが、通して聴くコンピとしてはToo muchなバラエティだ(笑)

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