後藤雅洋 「ジャズ喫茶リアルヒストリー」
おもしろくて一気に読み終えた。
内容はたっぷり。夜は2時まで。朝も目が覚めるなりベッドのなかで2時間。がむしゃらに頁を繰った。
ジャズ喫茶リアルヒストリー 後藤雅洋 (河出書房新社)-2008-
この本の読書感想については別ブログで書いたので、こちらでは一部音楽ファンが喜ぶネタを。
いやネタ程度じゃない。僕にとっては。
知っている方には常識なのかもしれないが、僕ははじめてこの事実を知り唸った。
後藤さんの「いーぐる」は一度場所を移っている。
道路の拡張に伴う立ち退きで、一時的に旧店舗と新店舗の二つが同時に営業できる。
その間(一年だそうだ)、新店舗にあたる物件で「ディスクチャート」というロック喫茶を営業したというのだ。
うううと唸るしかない。
この「ディスクチャート」でレコードを回していたのが長門芳郎(以下敬称略)。
アルバイトでウェイトレスをやっていたのが大貫妙子。
客として出入りしたのが山下達郎。
ここから自主制作「Add Some Music To Your Day」が作られ、それを伊藤銀次が知って大瀧詠一に持ち込む----。
後藤さんが、一時的にロック喫茶を誰かにまかせて営業してみようと思わなければ、日本のポップスは大きく変わっていた。
そして僕はソウルファンにはならず、来春岡崎市にソウルバーが開かれることもなかったのだ。
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Comments
補足。
意味がわからないというご指摘があったので。
この「ディスクチャート」の連中が作ったバンドがシュガーベイブ。
それが中学生の僕を直撃し、僕をソウルに向かわせることになるんです。
もし後藤さんがロック喫茶を一年だけやってみるかと思わなければ、僕はソウルに出会っていない可能性が高いという次第。
Posted by: Sugar Pie Guy | December 26, 2009 09:31 AM