Willie Clayton "The Lost Tracks"
Avantiからの最後のアルバムだが、内容からして先にSumthing Else盤があり、残った版権で一儲けとこっちが遅れて出た可能性がある(共に99年クレジット)。
アルバムのタイトルを見て嫌な予感がするが、収録曲を見てそれが的中してしまったことを知らされる。
The Lost Tracks Willie Clayton (AVANTI 1026-2)-1999-
旧録音を詰め込んだもの。脈絡もなければコンセプトも感じられない。
ベストとして編むのだったらもっと選曲すべきで、タイトルの"The Lost Tracks"には、さんざん聴かされてどこが「失われた録音」なんだよと言いたい気持ちになる。
ただ本当に初出の録音があり、コンプリートをめざすファンであれば見過ごすわけにもいかない。
01 Three People Sleeping In My Bed
02 Cup Cake
03 Take Me To Heaven
04 Feels Like Love
05 Let's Get Together
06 Show Me
07 Close The "P" Store
08 Dear Lover
09 Equal Opportunity
10 Suspended Animation
11 Walk Away From Love
12 Do To You
13 I Miss You Babe
14 Show And Tell
1はアルバム"Let's Get Together"が初出。後年セルフカバーする曲。
2は本当に蔵出しだと思う。快調なミディアム・ダンサー。悪くはないが特筆すべきほどでもない。
3も蔵出し。ミディアム・バラードで、これはなかなかの出来。
4はもちろん同名タイトル・アルバム収録曲。
5はうっかりするところだった。同名アルバムのタイトル曲だが歌だけは吹き込みなおしている。冒頭にわざわざ99年に歌いなおすぜと喋っている。ただ非情だが、なんのために歌を入れ直したのか。聴き比べないと違いがわからないのだ。
6、これまた古い録音。ただ一番ウィリーが輝いていた頃のものだから、曲がはじまると「うん、これこれ」と聴きこんでしまう。
7は蔵出し。トーキングボックスとデュエット(?)するかのようなブルージーなリズム曲で、これは悪くない。
8は古いシングル曲。
9、アルバム"Ace In The Hole"に2テイクが収録されているが、これはボーナスと銘打たれたトラックのほう。
10、アルバム"Feels Like Love"収録のJBっぽい変わった曲。
11はいくつのCDに入っているのかと思うほど耳タコ曲。デヴィッド・ラフィンのカバー。
12、古いシングル曲。
13は蔵出し。真直線のウィリー自作のブラコンバラード。ライオネル・リッチーあたりが作りそうな曲で、ある意味珍しいタイプ。その分、歌い込むところは少ない。
14も古い。
以上、14曲中、真の蔵出しと思われるのは5曲(歌の新入れを含む)。ただし僕が聴き逃している可能性はあり、最大5曲と表現しておく。
残り9曲のうち、たしかに上記で「古い」と表記したものはシングル曲で、英AboutTimeのリイシューCDあたりを持っていないと聴くのは大変だから、まあ"The Lost Tracks"というタイトルも許してやろうかというアルバム。
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Comments
最新ヒット「Shake Your Money Maker」のおかげでこんなコンテストやってるポイ。(笑)
http://blog.livedoor.jp/adhista/archives/1226200.html
Posted by: ad | January 23, 2010 08:40 PM
> adさん
いやぁ、すごい。
アルバム"Call Me Mr.C"の紹介で書いたチタリンサーキットの大スターの面目躍如です。
http://soulful.cocolog-nifty.com/soulog/2010/01/willie-clayt-13.html#more
Posted by: Sugar Pie Guy | January 25, 2010 10:03 AM