Willie Clayton "Full Circle"
このアルバムは当初DVD付でリリースされた。現在のCDだけのものはジャケットが替わっている。トップ画像は初回のジャケット。
Full Circle Willie Clayton (Endzone EZR 2068)-2006-
プロデューサーからポール・リッチモンドが消えた。一部の曲でギターを弾いており、関係が途絶えたわけではないようだが。プロデューサーはJ.WeinbergとRamont Bell。
また作曲、録音で全面的にヴィック・アレンが参加している。
ヴィックの2005年のアルバム"Simply Soul"(Waldoxy WCD 2841)にウィリーが参加している曲が含まれており、両者の密接な関係を窺うことができる。
01 If You Ever Get Lonely (Call Me)
02 Stay Together
03 All My Love
04 Playing Your Game Baby
05 Can We Talk
06 I'll Make It Good To You
07 Take It 2 Da Club
08 It's A Good Feeling
09 Meet Me Tonight
10 Georgia On My Mind
11 Hold Me
12 Keep Stepping (Extended Version - Remix)
1はお得意のタイロン調でスタート。全ての女性にこの歌を捧げます、なんて語ってから歌い出す。
2、メロウな感覚のあるミディアム。バックのギターがアイズレー・ブラザース風、というようにサウンドに捻りがある。これが前作からの特徴で、とにかくこの音ならウィリーの録音は「買い」です。
3、ヘビィなバラード。好き嫌いが別れそう。今風R&Bだと言えるが、僕にはちょいと重すぎる。
4、変わった曲。ウィリーがこれまで手がけなかったタイプで、その点ではおもしろい。
5、典型的な現代R&B。フォーキーな雰囲気もあり。
6がこのアルバムにおける僕のモスト・フェイバリット。昔ながらのミディアム・スロー。"So Tied Up"、"Tell Me"路線でこれこそがウィリーのオリジナリティ。途中に入るウィリーの口笛ソロも美しい。
7、これまたモダンというか今風な音。合っていない(笑)と思うが、こういう冒険は歓迎。
8、メロウなサウンドなミディアム。なかなかの佳曲。
9、ブルースっぽい。アルバム"No Getting Over Me"収録曲のリメイク。音的に進歩している。
10はもちろんレイ・チャールズで知られるジョージア州の州歌。よくまとまっているが、ソウルとしてのスリルがないのは曲が難しすぎるからだろう。
11はゴスペル。ひときわ歌いこんでいる。
12はアルバム"Changing Tha Game"収録曲のリミックス。1分半長く、この極上のステッパーを楽しめる。
以上12曲。
先に書いた通り現在は別ジャケットで販売されている。
付録DVDはチタリンサーキットの熱狂を伝えるもので、黒人女性(40歳以上、太った方歓迎)に熱狂的に支持されるウィリーの姿がばっちりと写っている。
ところで僕の持っているCDは音が全体に割れている。そこを手直ししてジャケットを替えたのかもしれない。
前作ほどのトータリティはないが、これまた傑作アルバムである。
なお内ジャケットの最後にこう記されている
This album is dedicated in the loving memory of TYRONE DAVIS (May 4,1938-Feb 9,2005)
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