Willie Clayton "Ace In The Hole"
IchibanとAceが入り乱れ、それぞれKirsteeから権利を買ってもいる。10年も前の旧作が収録されていて、いったいどこまでが新録音なのか判じない。
そこがインディーズらしいとも言えるし、そういう乱脈な出し方でも、インディーズとしては採算が取れた(だから出続けたわけ)というのはウィリーの人気が一定をキープしていたことの証左なのだろう。
Ace In The Hole Willie Clayton (ACE 2066)-1996-
01 Equal Opportunity
02 Three People (Sleeping In My Bed)
03 Hurt By Love
04 In Need Of A Good Woman
05 My Baby's Cheatin' On Me
06 Rocking Chair
07 Careless
08 Bartender Blues
09 I Love Stealing It
10 Happy
11 Running In Life
12 Stone Good Lover
13 Equal Opportunity - Solo (Bonus)
1と2はPat Brown嬢とのデュエット。いかにも90年代ブルーズン・ソウルの作り。ウィリーのうまさは相変わらず。パット嬢もなかなかの歌い手だが2で「がなる」のは好きじゃないな。
ちなみに2は"Let's Get Together"の収録曲だがデュエットとしてリメイクされている。
3も同様のブルーズン・ソウル。出だしはいいのだが、いまひとつ曲に魅力が足りないか。ウィリーの圧倒的な歌はわかるだけに残念。
4は丁寧に歌われたバラード。このアルバムのベスト・トラック。ただこれがベストとはちょっと物足りないというのが本音。
5は曲名から悪い予感がしたが、案の定ブルース。
6、えらく古い録音。なにしろ1stアルバム"Forever"に収録されている。もちろんグエン・マックレーのカバー。
7はまたまた悪質。これは"We're Gettin' Careless With Our Love"という曲名で"Best Years Of My Life"に収録済みのもの。使い回しはともかく曲名を変えて誤魔化すなとあれほど言っているのに(笑)
8、「バーテンダー・ブルース」というタイトルには惹かれるが、例によっておもしろくないブルース。
9、アルバム"Let's Get Together"に収録済み。細かい話だが、こちらのほうが尺が長い。なにか録音が違うのかと思ったら、曲が終わったあとに数秒間無音部分が入っている。お粗末な話だ。
10、これもまたウィリーの80年代中頃の曲。CDでは既に"Best Years Of My Life"で聴くことができる。なおこの曲は近年大幅に手を入れ"Happy Time"として再録音している。その話はまたおいおいと。
11、12も同様で、過去にCDに収録済み。
13は1の別ミックス。こちらではPat嬢が不参加。
というわけで13曲中7曲が使い回し。なんと半分以上。それ以外の新録(もしくは未発表曲)についても、これだという決め手に欠ける。
おそらく、熱心なウィリーのファンも、このアルバムあたりで相当脱落したのではないか。
素晴らしいシンガーであるがゆえに、こういう形でのリリースは疑問だ。
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Comments
>おそらく、熱心なウィリーのファンも、このアルバムあたりで相当脱落したのではないか。
そうね。脱落しました、この辺から、、、
と、思ったけど調べたら2000年まではフォローしてました。しかし、買ったCDもどんなんだったか全然憶えてない。てゆうか区別がつかない、、、
Posted by: friso | January 18, 2010 08:59 PM
> friscoさん
2000年まで買っていたというのは貧乏籤を引いたパターン。
ここ5年くらいで急速に良くなったんです。
Posted by: Sugar Pie Guy | January 18, 2010 09:24 PM
アップ、アップ、アップ on the Buffalo web!
Posted by: friso | January 18, 2010 10:35 PM