Willie Clayton "Pawn Recordings"
ウィリー・クレイトン大好きの僕としても、ようやく彼の良さを広く伝える秀作ができたと喜んでいる。
ただ、これまでの彼のアルバムもどこかキラリと光る曲が含まれていた。あまりの多作ゆえに、どこから聴いたらよいかわからないという方がいるとしたら残念だ。
というわけで今月は僕の持っている限りの彼の録音を紹介していく。
持っているアルバムは全部で27枚。そのなかにはベストが何枚か含まれているが、毎日ピックアップしたとして一ヶ月かかる計算だ。
まず初回は彼の最初期の録音、Hi傘下のPawnでのシングル音源。
ウィリーは1956年、ミシシッピ州インディアノーラ生まれ。69年にDuplexというレーベルに初録音(13歳!)があるとのことだが僕は未聴。
71年になり、シカゴに移ったウィリーはかの地の有名DJ、パーヴィス・スパンに見出され、パーヴィスの紹介でHiのウィリー・ミッチェルのところに行く。
Pawnでは74~75年にかけて6枚のシングル、だぶりを省いて全10曲をリリースしている。
1-「It's Time You Made Up Your Mind / I Must Be Losin' You」(74-) Pawn 3802
2-「Baby You're Ready / I Must Be Losin' You」(74-) Pawn 3804
3-「Too Much Of Nothing / Gotta Have Money」(75-) Pawn 3806
4-「Hello Have You Been / Say Yes To Love」(75-) Pawn 3807
5-「Abra Ka Dabra / Say Yes To Love」(75-) Pawn 3810
6-「When I'm Gone / That Wall」(75-) Pawn 3811
この10曲については現在CDで全て聴くことができる。
Hi Records Presents Bobby McClure, Willie Clayton (Cream HIUKCD134)
このCDはボビー・マクルーア8曲とウィリー・クレイトン10曲が収録されている。
ボビーは76~78年の録音、彼は1942年生まれだから25歳前後、いっぽうのウィリーは18歳、歌手としてのキャリアもテクニックもこの時点では太刀打ちできない。
このPawn録音でウィリーを知った、古株のソウル・ファンには「ぱっとしないシンガー」という感想を持たれた方がいるようだが、むべなるかなという気もする。
しかし、栴檀は双葉より芳し。じっくり聴くとこんな歌いっぷりに出会うこともできる。
When I'm Gone / Willie Clayton
彼のPawnでの最後の録音で、だんだんよくなる法華の太鼓の感あり。
ついでなので、このCDに収録されているボビー・マクルーアのデータも書いておく。
1-「Was It Something I Said? / Love Trap」(76-) Hi 2307
2-「Doing It Right On Time / She's Miss Wonderful」(77-) Hi 2321
3-「I Ain't Gonna Turn You Loose / Hard Luck」(77-) Hi 77504
4-「To Get What You Got / Hi-Heel Shoes」(78-) Hi 78512
いずれもサム・クック・マナーの素晴らしい録音で、う~ん確かにこの時期のウィリー・クレイトンは吹き飛んでしまうな。
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