Ron Banks "Heaven"
昨日取り上げたソロ・アルバムの延長。
この前後のドラマティックスはL.J.がソロを志向して空中分解の危機にあった。それがテンプスのリユニオンに便乗した形でWee Geeまで含めたリユニオンアルバムを作り好評価。めでたくグループは存続---内実は知らないがそんなふうに思える。
ドラマスが失速していたらロンのソロはもっと増えていたのかもしれない。
Heaven / The Closer I Get You Ron Banks (FUTURA)-1987-
※レコード番号クレジットなし
ロバータ・フラックのヒット曲"The Closer I Get You"のカバーがA面、しかし"Heaven"の面にはAAA面との記載がある(笑)
そういう自信作だけあって"Heaven"はなかなかの出来のスロー。
"The Closer I Get You"はBelita Woodsという女性とデュエット。実は先のソロ・アルバムでも女性がフューチャーされており同じ人なのかもしれない。それはさておき、おもしろいのはオリジナルのダニーのパートをこのベリータ嬢が歌い、女性パートをロンが受け持っていること。当然と言えば当然なんだけれど。
エディ・ケンドリックスが地声も交えて歌うのに対し、ロンはファルセット一本。正直なところソロとしての作品には限界がある。
しかしそれがひとたびドラマティックスに加わるや、オーラがかったエロさを発した。
ウィリー・フォード、レニー・メイス、そしてロン----彼らの担いだ神輿に乗るLJ.。
ある意味、神輿に担がれた人よりも担ぎ手のすごさがドラマティックスの聴きどころだったと感じる。
一ファンの勝手な望みだが、ドラマティックスとしての活動はもう終えてほしい。
L.J.レイノルズ・フィーチャリング・ドラマティックス・レビューの形であれば大満足。
【追記】
ロン・バンクスのソロは他にもある。
Boys On The Block various (RKB 112091)-1991-
デトロイトの新録コンピCD。
しかし今日取り上げた12インチ(87年)と、このCDの91年の断絶は厳しい。バックは安作りのコンピュータ・シーケンスになっており、曲調もNJSを横目にしたようなもの。
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Comments
このレーベルでクリスマスものの12インチありますね(次回ネタだったらスンマセン)。
Belita嬢はP-Funk系ですし、ドラマティックスのライブ盤のWhatcha SeeはFunkadelic“Hit It and Quit It”で始まる。
単にDetoritという以上の交流がありそうですね。
> L.J.レイノルズ・フィーチャリング・ドラマティックス・レビューの形であれば大満足。
同感です。
Posted by: よしひき | March 07, 2010 12:41 PM
> よしひきさn
クリスマスもの?持っていません!
ぜひ取り上げてください。
Posted by: Sugar Pie Guy | March 07, 2010 01:23 PM